住宅ローンの審査で希望していた金額が融資されない理由についてお話しします。
新築や中古の住宅を購入する際、多くの方が諸費用やリフォーム費用を含めた借入額を希望されることが一般的です。
中古の住宅は通常、新築よりも価格が抑えられているため、収入面での基準は満たしている場合もあります。
ですが、収入や返済負担率(借入金額が収入に占める割合)などの面で問題がなくても、物件自体の条件が不十分な場合があります。
参考ページ:中古住宅の購入で頭金なしの100%ローンでの購入は出来る?
具体的には、物件の価値が担保価値よりも低い場合が考えられます。
金融機関は物件の価値を査定する際に、売買事例や築年数、構造、広さなどを考慮します。
中古マンションの場合は売買事例を基に査定され、戸建ての場合は築年数や構造、広さなどが評価のポイントとなります。
例えば、木造の戸建ての場合、築年数が10年以上経過するとその物件の価値は低下します。
耐震性の観点からも、古い物件は担保価値が下がる傾向があります。
また、物件の築年数が長いと返済期間が短くなり、結果として毎月の返済額が増える可能性があります。
さらに、建築基準法に準拠していない旧耐震基準の物件である場合も、住宅ローンの審査で問題が生じる可能性があります。
昭和56年以前の建築物は、耐震基準の観点からも問題があるため、多くの金融機関では融資を控える傾向があります。
そのため、物件の条件が満たされていない場合、希望していた融資額が提示されないことがあります。