瑕疵担保責任とは
不動産を取引する際に、売り主が負う責任のことを指します。
瑕疵とは、法律で使われる言葉で、普段の会話ではあまり聞かれない表現です。
不動産を売る側は、売り主として瑕疵担保責任を持ち、買い主が予期せぬ負担を被らないようにする義務があります。
瑕疵とは、建物の傷や地面のヒビなど、外見上分かる問題だけでなく、契約時の公表情報と物件の実際の状況に差異がある場合も含まれます。
買い主は、瑕疵のある物件で損害賠償を請求することができます。
参考ページ：契約 不適合 責任 責任範囲や注意点をわかり やすく解説
瑕疵担保責任から契約不適合責任へ
瑕疵担保責任という言葉は、不動産取引では昔から使われてきました。
しかし、2020年に民法が改正され、瑕疵担保責任の代わりに「契約不適合責任」という言葉が使われるようになりました。
内容的には大きな違いはありませんが、損害賠償の請求方法などに一部の差異があります。
従って、この点も理解しておくことが重要です。
隠れた瑕疵の種類
売り主の瑕疵担保責任は、目に見えない「隠れた瑕疵」についても追及されます。
つまり、建物の傷だけでなく、内部の問題や構造上の欠陥なども責任を負うことになります。
これは買い主に公正な取引を提供するための措置であり、売り主は隠蔽や虚偽の情報提供を避け、法令遵守を守る必要があります。
隠れた瑕疵についての具体的な分類と例
隠れた瑕疵とは、建物や土地の目に見えない問題を指します。
表面的には問題がなく見えるかもしれませんが、実際には内部に問題があるケースです。
以下にいくつかのタイプと具体例を挙げて説明します。
・物理的瑕疵: 外見上は問題がないように見えるものの、内部に瑕疵が存在する状態を指します。
例えば、地下の配管に問題があるなどが該当します。
物理的瑕疵とは、新しく住み始めたばかりの家において、様々なトラブルが発生する可能性がある状況を指します。
例えば、雨漏りや白アリ被害などの問題が起こった場合、これらは物理的瑕疵の一例です。
また、地下に危険物や違法廃棄物が埋まっていて、それが建物に悪影響を及ぼす可能性がある場合や、建物が耐震基準を満たしていない場合も、物理的瑕疵として考えられます。
物理的瑕疵の例として、新居に住み始めてすぐに雨漏りが発生する事があります。
屋根の漏れや、外壁の隙間からの水の浸入など、様々な原因が考えられますが、いずれにしても居住環境の悪化や修繕費用の増加を招く可能性があります。
また、白アリ被害も物理的瑕疵に該当します。
家の木材や構造材に白アリが侵入し、食害や破壊を引き起こすことがあります。
さらに、地下に危険物や違法廃棄物が埋まっている場合も、物理的瑕疵として考えられます。
これらの物質が建物に漏れ出し、健康や環境への影響を引き起こす可能性があります。
また、建物の耐震性の問題も重要な物理的瑕疵です。
地震が発生した際に、建物が倒壊したり損壊したりするリスクがあります。
建物が耐震基準を満たしていない場合、住民の安全が脅かされる可能性があります。
これらの物理的瑕疵は、住宅を購入または賃借する際に注意が必要です。
建物の検査や調査を通じて、潜在的な問題を事前に把握し、トラブルを未然に防ぐことが重要です。
また、物理的瑕疵が発見された場合は、適切な修繕や対処が必要です。
専門家の助言や指導を受けながら、安全かつ快適な住環境を確保するための対策を講じることが大切です。
